誰かがいない
日和はこの恐怖を一人では抱えきれなかった━━━…
帰宅するなり、双子の弟の日向の部屋を訪れた。
日向なら、総て理解してくれると思ったから。
『ねぇ日向…』
『なに?日和が俺の部屋にくるなんて珍しいじゃん…』
『あのさ、話があるんだけど…』
『…?』
『あんたも最近うちの中で変な物音…聞いたでしょ?』
『物音…?いや…何も。』
『え?ここ最近、何度も聞こえるじゃない!』
『…空耳じゃね?(笑)』
日和は日向の言葉に納得できなかったが、仕方なく部屋に戻った。
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