だから俺と、付き合ってください。

先輩に本音を伝えて、スッキリするどころかモヤモヤが増してイライラしていた。


それにプラスして、清瀬くんの好きな人かもしれない人がわかって。


せっかく優しくしてくれたのに。


……私、清瀬くんにひどいことしちゃった。



「なにしてるんだ。教室に入りなさい」



立ちすくむ私たちにかけられた担任の言葉におとなしく教室に入った。


……私は一体なにがしたいんだ。


先輩と元に戻りたいの？


それとも、清瀬くんが好きなの？


……わかんない。


なにもかもが中途半端で、わからない。


自分の気持ちの整理がつかない。


ただ、失うことが、怖い。


先輩も、清瀬くんも。


こんなんじゃダメだ。


誠実じゃない。



答えを、出さなくちゃ……。