生きることの意味【完結・加筆完了】


自分の部屋に戻ると、己奈子から借りた雑誌を手にする。
緋人が表紙のMENS ANNE。


普段見せてるおちゃらけた雰囲気なんて、ここから微塵も感じない。



ぺらっとページを捲った。
すぐに飛び込んでくる緋人の顔。


読者を挑発する様な目つき。
ニヤっと口角だけ上げていて、見てるこっちがドキっとする。


引き締まったスタイル。
緋色の髪の毛がライトに照らされて燃える様に煌めいていた。



トクンと小さく鼓動が鳴る。
この人が、あたしの彼氏。


どこか信じられない想いで、あたしは読み進めていた。


夢中になっていたあたしは、インタビュー記事なんかも読み耽っていて気付けば夜も深い時間になっていた。


「ああ!もうこんな時間!」


携帯の時計を確認して、思わずそう声が出る。
雑誌を閉じるとあたしは急いで眠りに就いた。
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