生きることの意味【完結・加筆完了】
モデルという肩書き

結局、何モノかわからなかった彼と別れてから、あたしはもう二度と帰ることがないと思っていた部屋に足を踏み入れる。


机の上にはあたしの遺書が封筒に綺麗におさめられていた。



…もう、0時を回るのか。


両親や妹が寝るのを確認して出てきたから、あたしが帰った時も誰も気付かなかった。
それが少し寂しくもあったが、ほっとしたのも事実だ。


椅子に腰かけて、なにげなしに遺書を手に取る。
そして、浮かぶのは彼の事。


緋人、ひのと。


誰だったんだろう。
彼氏になったはいいけど、連絡先すら聞いてない。



このマンションの住人なのかも。
年齢だって。


わかってるのは、緋人って名前と、あの燃えるような緋色をした髪の毛。


あの髪の色に目を奪われたのは事実だった。


顔、云々抜きにして。
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