生きることの意味【完結・加筆完了】


つい、緋人を目で追ってしまう。
そして、やっぱり好きだなと思ってしまった。


『んじゃあ、早速だけど質問コーナーです。視聴者からの質問に答えていただきましょうか。
おっと、これは皆聞きたいんじゃないでしょうか。
ズバリ、好みのタイプ!』

『好みのタイプかー』

『おっと、緋人さん。ノリノリですか?』

『あっ、俺好みのタイプっていうか、今の彼女が好きなんで』


そう発言した瞬間、観客から悲鳴が聞こえた。
あたしも息を呑む。


余計な事は言わない。
そう京香さんに言われてた筈なのに。

こんな、堂々とあたしとの事話してよかったの?



『まさかの、爆弾発言。今時、確かに珍しくないけど、いいんですか?言っちゃって』

『だって、俺彼女以外考えられないから仕方ないっすね』



ポタと、あたしの手に雫が落ちる。
目から溢れたそれは頬にいくつもの線を作っていく。

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