生きることの意味【完結・加筆完了】


「面白そうってだけで付き合うほど、俺も物好きじゃない。
言ったじゃん、杏奈がブスだったら無理だったって」

「…それは聞いたけど」



聞いた、確かに。
でも、それが好きになる理由?

結局顔ってこと?



「あの月明りの下。
キラキラしてて、照らし出される杏奈は神秘的なモノのように俺の瞳に映し出されていたんだ」

「……」

「入って来た時から気付いてた。
だけど、声をしばらくかけられなかった。
…俺。
一目惚れだったってわけ」

「…………え?」



照れたように頬をかく、緋人。


…好きって、…はあ?
ちょっと、待て。
意味わからない。


混乱してきた。

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