嘘を重ねて。




「…嘘、なん…で…っ…」



知らぬ間に書かれたこの文字
何も伝えずに消え去った翔琉は

何を思って このメッセージを残したのだろう



「狡いよ…っ…なんで…なんで居なくなっちゃったのっ」



一緒にいると約束したのに。
どうして君は 隣にいないのだろう。




その夜私は

声が枯れるまで
泣き続けた









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