わたし、あなたのこと諦めます。


その人はわたし達のひとつ歳上で、


この学校では少し……ううん、かなり人気の人だった。


だったっていうか、今もだけどね


瑚晴はまだ未練があるみたい


先輩が近くを通るたびに見てるし、先輩の名前を聞くたびにピクッて反応するし……



「こーはーるーさーん。
大丈夫?」


「え……?あ、うん大丈夫。
………気持ち悪いよね、ずっと未練タラタラで」


「えー?そうかな?私はいいと思うよ?すぐ忘れちゃう人って本当は好きじゃなかったみたいな感じがしてさ嫌じゃん?だからわたしはいいと思う。
まぁ、人それぞれだし、わたしが言える事じゃないけど」


「はは……ありがとう」


瑚晴は力なく笑って『ありがとう』って言った。

でも、新しい恋はしてほしい。


わたしって矛盾してるなー
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