銀狼の涙
*04・奪われた花嫁*
次の日、ヴィリアン国王城は王の愛娘の結婚式で賑わっていた。

「ヴィアラ様・・・!!大変お美しいですわ・・・!!」

純白のドレスに身を包み―ヴェールを付けたヴィアラはこの上なく美しかった。

「ありがとう、ディーナ。」

彼女は、口ではそう言ったが―その表情どこか思いつめたように暗いものだった。

「ヴィアラ様・・・本当にこれでいいのですか・・・?」

「ええ・・・いいの。わたしは・・・。」

彼女は哀しげに微笑み、そう言った。

「ヴィアラ様・・・そろそろお時間ですわ。」

別の女中が呼びに来た。

「ええ、ありがとう。」

(本当に・・・迷うのはお終いよ、ヴィアラ。わたしはヴァンドル子爵夫人となるのだから。)

ヴィアラは中庭に向かった。

***

「ヴィアラ・・・落ち着いたら手紙を書くのだよ。」

「ええ、大好きよ・・・お父様。」

ヴィアラは馬車に乗り込んだ。
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