ブランコ。


「ねえ、食事の場所、決まったみたい」

「あっそうなんですか? どこですか?」


先輩の友達(美穂さん)は、中華料理屋の名前を告げた。

その中華料理屋は、どちらかというとファミリーレストランに近い形態で、二十人近くに膨れ上がったこの人数を全員収容するには適していた。


「ねえ、私、乗ってっていい?」


そういうと美穂さんは、車のドアに手を掛けた。

僕は、「いいですよ」と答えながら車に乗り込む。

美穂さんは僕の車のあまりの汚さに一瞬躊躇したが、結局、乗り込んできた。
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