ブランコ。
「ん?ココも出てたのか?」

声に驚いて振り向くと、山岸が立っていた。

リエは「はい。今、説明してました」と、僕と山岸の間に体を割り込ませる。

僕はその間に画面を閉じた。

山岸は、僕の顔とデスクトップしか表示されてない画面ををじっと見た後、リエの方を向いて、

「そうか。他にも出てないか、グルっと見てくる」

と言うと立ち去っていった。

僕はシャープペンを握り、メモ帳に、
『しばらく メール ケイタイ』と書く。

リエは無言でゆっくりとうなずく。

リエの顔はかたく強張り、さっき二人で確認したことの意味を考えているようだった。

僕はメモを続ける。

『あとで』

リエは今度はしっかりとうなづいた。

そして、自分の席へと帰っていった。
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