ブランコ。
何度もその場に立ち止まる。


目指す屋台は今いる焼きそば屋から五軒ほど先のはずだ。


だけど、歩く人の波を屋台に並ぶ人の列が遮る形になり、それで生じたうねりによって出来た人の吹き溜まりが、意思を持ち自在に行き先を変える迷路のように、目的の方向へ歩く僕を妨げる。





「遠いな……」


僕は思わず呟いた自分自身に驚いた。


遠い。


何が遠いんだろう?


何を遠く感じてしまったんだろう?
< 233 / 260 >

この作品をシェア

pagetop