ブランコ。
僕は走り出す。


きっとあの時、先輩の白い腕が跳ね上げられたとき、僕らの進む道のポイントは切り替わってしまったんだろう……。





いや、本当は気づいてたんだ。


僕らの進む道は交わることはあっても、決して同じ道じゃないんだ。





わかってた。


もっとずっと前、先輩に初めて会ったときから、先輩が僕に好意を抱いていることを。


そして、僕はそれを自分自身で気づかないフリをしていただけなんだ。





ずっと鳴っていた。


先輩と会うたび、会話を交わすたびに僕の心の中でなっていた警鐘は、日に日に次第に大きくなり、僕はそれが先輩に対する自分自身の想いと、期待の大きさだと勘違いしてたんだ。
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