ブランコ。

僕は少し寂しい気持ちを感じたが、まあ、仕方がないさと、携帯電話をベッドに放り投げた。

放り投げてから、歯ブラシの件で何かしらないか、聞くのを忘れていたことに気づいた。



風呂からあがり、頭をタオルで拭きながら、携帯電話の着信を知らせるライトが点滅しているのに気づいた。

時計を見ると、午後10時を少し回ったところだった。



メールの着信履歴を確認する……五件。


「五件!?」


人とあまり付き合いのない僕には、あまりメールは来ない。

それなのに、風呂に入っていた時間だけで五件も来ることなんか、正月の「あけおめメール」のときですらなかった。

出会い系サイトの迷惑メールすらあんまり来ない。
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