キミへの想いを10文字で。
ぐだぐだと話ながら、家へと向かう。


あたし達の家はすぐそこで。翔琉の家もすぐそこで。


狭い狭い世界なのかもしれない。


だけど、あたしは翔琉が大好きで。



この想いは、嘘じゃない。


「……手でもつなぐ?」


「やだー、一花ちゃんてば!!」


「……言ってみただけ」


「うっそ、つなぐ」


ぎゅ。


小さな頃から何回も触れてきたのに、全然違う。


全然違うけど、しっくりくる。


気恥ずかしさを紛らわすかのように、どちらからともなくぶんぶんと振る。


「結実ちゃんが、俺のこと好きって言ってたの、多分違うよ」


「ん?」
< 315 / 318 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop