キミへの想いを10文字で。
とにかく、隠し通そう。


ぎゅっと強く目をつぶる。


期末テストが終わって、また部活が始まれば、翔琉だってきっと忙しくなる。


この関係性は、一番望んでいる形ではないけれど……


知らない女の子が翔琉の″彼女″になってしまうくらいなら、お姉ちゃんに心を奪われている翔琉を見ていたい。


矢印が、交わることがないなら、せめて。



て言うか。


あたし、全然勉強してないじゃん……と思いながら、あっという間に意識が遠退き、身体が重くなって……


お姉ちゃんが、知らない誰かと嬉しそうに腕を組んで歩く映像がまぶたの裏に浮かんだ気がしながら、眠りについた。
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