人魚姫の真実
彼は私の隣の席に着いた。

悪いことをしているわけじゃないのに胸が高鳴る。

緊張してるのから・・・?

「やっぱりかっこいいね♪」

麻衣が話しかけてきた。

「そう・・だね」

こういう時に私は素直になれない。

かっこいいと思うよ。

でも、それ以上の気持ちが心の中にある気がする。

「なぁ・・」

急に彼から声をかけられた。

「は・・はい?」

いつも以上に心拍数が上がってる。

「シャーペンの芯貰えねぇ?」

「あ、どーぞ・・」

私は2・3本芯を取り、彼に手渡した。

「サンキュ」

彼が笑った。

(か・・・かっこよすぎる)

私は生まれて初めて、一目惚れをした。
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