黒色女子を個人授業
「お願いです。花山さん」

滝川くんが私の手を握った。

「もう、今井さんとそんな関係、やめてください。
自分を大事にしてくれる人、探してくださいよ」


涙目で説得する滝川くんに、私はノーなんて言えなかった。

「わかった」

「本当ですか」

滝川くんの表情がぱっと明るくなる。

「約束ですよ?
絶対、二人きりでこっそり会ったりしないでくださいね?」

「わかったわよ」

私は仕方なく、彼の言葉に頷いた。
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