彼に殺されたあたしの体
なら、あたしは一体どうやって気持ちをリセットすればいいのだろう?


朝も夜も眠らないあたしは、この先永遠に先生の事を憎み続けるしかないのだろうか。


それは先生にいつまでも心を支配されている事で、憎むことさえ怒りへと変換されてしまいそうだ。


できるだけ先生の事を考えないようにしなきゃいけない。


もう、あたしの体はいつ見つけてもらえるかもわからない状況なのだ。


このまま憎み続けて呪い殺す事ができるなら本望だけれど、どうもそれは現実的ではないようだ。


朝が来て、また夜が来て。


それを繰り返しているうちに、あたしはあきらめに近い感情を持つようになっていた。


赤ちゃんも奪われ、あたしは1人この土の中で朽ち果てていくだけ。


その証拠に、最近では自分の腹部から異臭を感じ始めていた。
< 114 / 306 >

この作品をシェア

pagetop