彼に殺されたあたしの体
思った通り頻繁に人が通る道ではないみたいだけれど、それでも人の存在を感じられるものが確かにあった。


鳥のさえずりを聞くたびに、人の気配を感じるたびに、あたしの気分は高揚した。


心臓が動いてくれていれば、その心拍数はとんでもないものになっていたかもしれない。


あたしが埋められている数メートル上の世界では、変わらない日常を送る人々がいる。


そう思うと、妙に嬉しかった。


そしてよければあたしを見つけてほしいと、淡い期待を抱いていた。


雨がやんだ事で、あたしの時間の感覚は徐々に戻っていった。


朝には鳥がなきはじめ、昼には少し遠くから学校のお昼のチャイムが聞こえてきて、夜にはこの近くを通って車が自宅へと戻って行く。


そんな音の変化を敏感に聞き取り、今が朝なのか夜なのか理解できるようになっていた。
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