今日もイジワルでわがままな虎先輩に振り回されてます。
チラチラ虎先輩を見つめ頬を赤くした。
「似合うに決まってるだろ、オレのカノジョなんだから」
そう言って嬉しそうに立つ先輩も、おじいちゃんの浴衣を借りて着ていた。
「虎先輩も似合います」
当たり前だろ。そんな顔をして私の手を掴むと歩き出す。
今から、蛍を見に行きます。
虎先輩が見たいって言った蛍。
綺麗に空を舞ってるかな?
「ヒナ、蛍って、どうして光ってるか知ってる?」
「たしか...仲間に自分の居場所を知らせる光ですよね?」
チラっと虎先輩を見た。