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二人の秘密▷▶︎乙夏side









「んー、まぁそんなこんなで今に至るわけ」



ふっと笑って、懐かしそうに空を見上げる蓮




もう、空は暗くなりつつある




でも、まさかこんなにも辛い経験をしてるなんて想像もしてなかった





やっぱり、人は見た目で判断するものではない。私は改めて感じる。




だけど、そのことがなぜ鳳桜を騙していることになるんだろうか








「ねぇ蓮....
でもなんでそれがみんなを騙してることになるの?」




聞きにくいけど、聞いてみる










「あぁ....
おれ決めたんだよ。華を見送った時に」






「きめた....?」









「うん、
‘‘一生影で支える” って。」












そういってまた切なそうな顔をしながら蓮は口を開いた






「ちょっと前にさ、久しぶりに華を見かけたんだよ。したら、男と一緒にいてさその人はすっごい良さげで、華もすごく幸せそうだったんだ」




「そ、うなんだ.....」




「俺が今日囲まれてた奴らいたろ?
あいつら昔の黒虎の仲間で、鳳桜の情報、動き、をこっちに売らないと、華に危害を加えるって脅しにきててさ。」






さいていだ。


人の弱みを握って支配しようとするなんて






「でも、そんなの嘘つかなくてもみんななら倒せるじゃないの?」





だって、東関東No. 1なんでしょ?



じゃあなんでみんなの手を借りようとしないのか私には分からない







「.....みんなには迷惑かけたくねぇし、俺が勝手に動いて華にまた辛い思いをさせたくない。」




そういった彼の目は、曇り一つ無い真っ直ぐなものだった






「そっか.....」



やっぱり、私には理解できないとこもあるけど



それでも蓮が1人の人間、男としてきめたことに口出しする資格はない





「だから、乙夏。
今日のこと二人の秘密ね?」




そういっていつもの笑顔に戻った彼



「うん...!!」




約束を交わし、私たちは店を出た




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