バレない嘘をついてよ。

「ありがとう駅まで送ってくれて」

「……うん」

「じゃあ、学校でーー」



私は澪の腕の中にいた。

訳もわからず私は混乱した。




「みっ……澪⁉︎ 」



恥ずかしい……。
周りにいる人達は、チラチラと私達を見ている。



「……俺さ……」

「……ん? 」

「俺、あずのことが好きだよ。小学生のころからずっと……好きだった。意気地なしだったから、言えなかったんだけど……」

「えっと……」



私は返事に困っていた。


嬉しいけど、
どう反応していいかわからなかった。



「返事はいつでも、いいから。……じゃあ、明日ね」

「……うん」




”返事はいつでもいい”と澪は言った。


……わからないよ。
この”好き”は、
恋愛か友達てしてなのか。


ため息が漏れる。

< 101 / 222 >

この作品をシェア

pagetop