バレない嘘をついてよ。


「うっ……」



頭がガンガンするな。


ゆっくりと目を開けた。




ーーカチャカチャ


俺の手首には、
手錠がかけられていた。


腹にはロープが巻かれていて、
椅子から立ち上がることが出来ない。




「お目覚めですか、夏木 澪君」

「……柳葉」

「あれれ? 君付けじゃないの? 」

「……どういうつもりなーー」




その瞬間、
思いっきり顔を殴られた。




「誰に向かって、口聞いてんだよ‼︎ 」





何度も何度も、
顔,腹,足を殴ったり蹴られる。


だんだんと感覚が麻痺していった。
痛いを通り越して……
もぅ、何だかよく分かんなくなった。




「おい‼︎ 」




柳葉は俺の髪の毛を、
思いっきり掴んだ。





「もぅ、お前は俺の奴隷だ」
















ーーそして、

地獄の5年間が始まる。





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