バレない嘘をついてよ。

「……ごめん。俺がーー」

「違う、私が悪いんだ……。私があんなことを言わなければ良かったんだ」

「……佐伯。そんな泣かないでよ。今度さ、一緒に詩織の墓に行こう? 」




ゆっくり歩きながら、叶は言った。
私は叶の優しさに甘えた。





「あれ? 」




暗い夜道、あまり人通りない場所。
そんな場所で聞き覚えのある声がした。



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