【完】向こう側の白鳥。
「ふふっ……赤ちゃんみたい。」
まるで、お母さんの手を求める赤ちゃん。
必死に手の中にある私の手を握っていて、母性がキュンと打たれる。
……こんなにも好き。
“愛おしい”と感じるほど、先輩が好きなのに。
「……私は所詮……代わりなのですか?」
バカバカしいと思った。
眠っている人に、こんな質問をするなんて。
返事が無いのは当たり前のこと。
本当に今の私は、漫画のような乙女思考回路ならしい。
サバサバしていた自分が、もう随分昔のことのように感じた。
「……お粥、作らなきゃ。」