【完】向こう側の白鳥。
真っ直ぐで深い灰色の瞳。
ミルクティーな髪が、サラサラと揺れる。
「……いる?」
「え?」
「金魚。」
金魚の入った袋を手にかけられる。
水のせいだろうけど、思ったより重いんだ……。
って。
「いいんですか?」
「ん。世話とか、俺苦手だから。」
理由がどうであれ、素直に嬉しい。
「ありがとうございます!」
それからも、私と一ノ宮先輩は次々と屋台を回った。
珍しいお面を売る屋台で、お揃いの白鳥のお面を買ったり。
ヨーヨー釣りで、先輩とどっちが多く取れるか勝負したり……。