影光 ーmoonlightー
「夢叶」


「…はい」


「呼んでみただけです」


「初めて先輩なしで呼んだね。」


「だって、先輩ですから。」



冷たい風が気持ちいいほど顔が熱くなる。



「京太」


「はっはいっ!!」


「動揺しすぎ」


「は、はい…」



びくっと返事をした梶山くん。


白い肌はみるみる紅く染まる。



「いきなり、名前呼びやめません?」


「梶山くんが最初だもん。」


「じゃ、今から名前呼びしましょう。」


「なんでそうなるんだよ。」



と バッサリ切ったところ


梶山くんは目を潤ませる。


子犬か!!


可愛い。



「せんぱ~い…」


「おいでおいで~」



梶山くんを抱きしめる。


可愛い…!!


梶山くんは自分の頭を私の肩に乗せる。



「夢叶暖かい」


「京太…こそ」


「そこで照れたらダメでしょ」



梶山くんも抱きしめかえした。



end
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