care~男嫌いな私とアイドルのあいつ~







「慶くん、指名入ったよー!!」








「はーい」










カーテンごしに慶くんの声が聞こえる。







私は案内してくれたクラスメイトに
言われたとうりゆっくりカーテンを
開けた。









私が来たのはクラスの男が
やってるホストクラブ。










女子がやってるメイド喫茶とは
反対に暗くて、だけどライトが眩しい。









「え…」







久しぶりに私を見た慶くんは
びっくりした顔をして口を開けていた。







慶くんも空と同じように
スーツをはだけて着ている。







私は驚いてる慶くんの隣に座った。








「な、なんで。」




「なんで無視するのよ!!ばか慶くん!」









私は隣に座ってる慶くんをキッと
睨み、手をグーにしてポカポカと
慶くんを殴った。








「ばかばかばか!!!
 慶くん、ほんっとばかだよ!!」





慶くんは困ったように私を見て
それから目を逸らし、いじけたような
顔でグラスの中の氷を指先で弄りだした。







「だって仕方ねーじゃん。
 俺だって辛かったし。痛かったし」





「あ、ごめんね?大丈夫?」







空に殴られたところ、
すっかり腫れはひいていた。









「全然大丈夫じゃねーよ。
 あのライヴだって俺…独りで行ったし」



「だ、だってそれは慶くんが
 連絡くれなかったからでしょ!?」







…やっぱり独りで行ったんだ。







「じゃあ連絡してたら美咲は
 一緒にライヴ来てくれた??」




「そ、それは…」









きっと、、行ってない。








「ほーら!だからしなかったんだよ。
 てゆうか、美咲と空は前から
 仲良かったのは知ってたし、別に
 気にしてないんだけど…!!」





「そ、そっか。」








うそだ…だってあの後慶くん泣いてたって
クラスの子が言ってたもん。










「でもさ!なんかムカつくから
 今から一緒に文化祭まわらねー?
 空、見たところ忙しそうだし」







…私も今からまたメイド喫茶に
戻らなきゃなんだけど。。







ま、いっか!!

男子達の相手なんて、コリゴリだし!!







「いいよ。」











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