Dear…

 「はは、ごめん」





 涼太くんを軽く睨みつけたあたし。


 だけど…。


 涼太くん、今、「山本」って。


 千夏ちゃんのことは「山本」なのに、あたしのことは「凛」なの?


 どうしよう、自惚れてしまいそうで怖い。


 もしかしたら涼太くんがあたしのことを好いてくれている、なんて恥ずかしい妄想をしてしまいそうで。





 「凛!お茶ほしい!」





 涼太くんに下の名前で呼ばれると、胸がジーンとする。


 きっと、いや、もしかすると絶対。



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