夏目くんと恋愛中


このまま小林くんの事好きになれたらいいのに。


そしたらこんなに苦しまずに済むのに。


はぁーっと深くため息を漏らした時、近くに影が出来た。


「あ……」


「中村さん、ちょっと来て」


無表情の顔をした夏目くんがそこに立っていた。


「なにか運ぶのなら俺が行くよ」


「中村さんに用があるだけだから」


そう言うと夏目くんは私の返事なんて聞かずに腕を掴んだ。


強く、強く握った。


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