夏目くんと恋愛中


「・・・・・・いいの?」


「・・・・・・駄目だったら最初から言わないから」


そう言った夏目くんは、眉を伏せて場の悪そうな笑を見せる。


だけど、それは私には違和感を感じさせる笑だった。


何かを隠すような、押し殺すような笑。


「あ、あの・・・。私でよかったらよろしくお願いしますッ」


敢えて私はそれには気付かないふりをして、先程の問に返事をした。


「うん。こちらこそよろしく」


夏目くんが私の髪を優しく撫でる。


それだけなのに、キュンとしてしまう。



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