夏目くんと恋愛中


夏目くんが来る事なんて、一度も無かったのだから。


「このみ、大丈夫?」


「え?あ、大丈夫だよ。ただ、この間沖縄が梅雨入りしたってテレビでやってたなーって考えてただけだよ」


ホントは嘘。夏目くんの事ばっかり考えていた。


だけど、もう諦めたんだ。


いくら私が考えていたとしても、終わった事なんだ。


「ホントだね。もうすぐこっちも梅雨入りだね〜」


まーちゃんもそんな私に気付きながらも、気付かないふりをしてくれている。


夏目くんの名前も、出さなくなった。


< 57 / 477 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop