しるばーりんぐ
ピピピ―…
テレビを見ながらうとうとしていた私は携帯の着信で目が覚めた。
「…はい」
「あ!俺だけど…わかる?」
え…?あ…番号交換されたんだっけ?
「あ!はい」
「俺メールってあんま好きじゃないから電話したけど大丈夫だった?」
気遣ってるのか気遣っていないのか分からないぐらい明るい声で電話の主は聞いてきた。
「大丈夫…です」
ちょっと迷惑そうに言ったつもりなのにこの人は全然気づいていない。
「そう?なら大丈夫だね! あ!俺のこと竜弥でいいから」
それからは質問のオンパレード…"名前は?"とか"どこ高?"とか最後には"彼氏いるの?"まで…
それでも私は自分でもどうしてか分からないほど、素直に答えていた。
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