好きです。
慧side



誰かが翼の背中を押すのが見えた。



そのまま翼は道路まで押し出された。



すると、向こうからトラックがはしってきた。


このままじゃ、

翼がひかれる…



「翼っ!」


無意識に体が動いた。


何とか間に合い、翼はひかれずにすんだ。


でも……



キキーッ!



ガタンッ





次の瞬間にはもう遅かった。



体中が痛くて熱い…。



意識が薄れていくなか、

はっきりと翼の声が聞こえた。




「私の…傍にいるって……約束した、のに…」




つばさ…


ほんとにごめん…。


俺、お前のこと泣かせてばかりだよな…




ほんと、

俺ってどこまでもついてないよな…



こんなに早く、


別れがくるなんて…




せっかく、

お前と一緒にいられると思ったのに…。








つばさ、

俺を好きになってくれて、

ありがとう…。




愛してる……。







END
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