よくばりな恋
もうわたしはほとんど涙目だ。なんでこの人わたしなんかに興味もっちゃったの?

「大丈夫。最後まではしないから安心しな。ちゃんと恋愛できるようにしてやるからな」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・最後まで?

「あ でも軽くスキンシップは許容範囲ってことで」

目の前で悪魔がにっこり綺麗に笑う。



お墓参りを済ませての帰り道、車内にはカーステレオから軽快なジャズがかかっていて、先生はまるで何もなかったかのようにハンドルを握っている。わたしは何がなんだかわからないまま助手席におさまっていた。

「家の前まで送る。どこ?」

「あ、先生のご実家の近くです。歩いて10分くらいで・・・・・スーパーの近くなんですけど」

「了解」

「先生は実家に?」

「とりあえずね。来月から病院の近くに越すけど」

「あ、そうなんですね・・・・・」

「越したら泊まりにきてええよ」

「行きません!」

「ぶっ・・・・・そんな力入れて否定せんでも」



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