memoria/primo amore【BL】
 
「そろそろメシの時間だろうな〜って来てみりゃ、イイニオイしてるじゃん。うわっ、豪華な上にお客さんまでいる~。おっ邪魔っしまぁ〜す」

 七生を完全に無視して上がり込んで来る人物──昨日七生の部屋にやって来た金髪の派手な女性──は、遥隆を見るなり人懐こい笑顔で「こんばんは~」と声を掛けて来た。

 ダメージ加工が施されているショートパンツに大きな胸を主張する様なキャミソール。

 やはり水着だと言われれば素直に信じてしまいそうなくらい、とにかく露出が多い。

 目のやり場に困った遥隆は、ぎこちなく視線を逸らして「こんばんは」と小さく返すのが精一杯だった。


「なお〜。あたしにもごはんと味噌汁。飲み物は持参したからいらない」

「おいコラ! ふざけんな! 勝手に座り込んでんじゃねぇよ。今日は来るなって言っただろ!?」

「あれぇ~? そうだったっけぇ~?」


 明らかにわざと言っているのが分かる口調で話す彼女は、手に持っていたコンビニ袋から缶ビールを取り出してテーブルに置く。

 酒という事は、年(^_^;)もんな上なのだろう。

 なおちゃんには年上の彼女が……なんて思ってしまうと、彼女の登場によって下降気味だった気分が更に悪くなって行く。


「……ごめんな、遥隆」


 そんな遥隆の気持ちが無意識のうちに態度に出てしまったのか、七生が酷く落ち込んだ様子で謝ってきた。


「きっ、気にしないで! ほら、食事は大勢の方が楽しいって言うし……」

「俺は、遥隆と2人が良かった」

「……っ!?」

「な〜おっ。早くメシ!」

「煩ぇっ、食わしてやるんだからそれくらい自分でしろ!」


 そう叫びつつも、七生は茶碗としゃもじを手にしていた。

 觀念した、ということなのだろう。

 もう一人分のご飯と味噌汁を用意して、七生はどっかりと腰を下ろした。 
< 22 / 22 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:2

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

エアラブLOG
和京/著

総文字数/4,431

恋愛(その他)10ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
  野いちご学園 えあら部LOG + 文字数制限ボツ + ボツネタ 学園まとめ集   ※ファン様限定公開※  
戯言、譫言、絵空事
和京/著

総文字数/2,185

詩・短歌・俳句・川柳8ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
  気紛れに綴る 言の葉 戯言で 譫言で 絵空事だけれど 想いは此処にある 150106→  
幼馴染みってズルいよね【BL/mw】
和京/著

総文字数/10,445

恋愛(その他)18ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
  【milky way】 ハルキ×ヒサギ 2人は高校時代の同級生。 ハルキは密かに ヒサギへと想いを寄せていた。 8年も燻らせている想いは厄介で 幼馴染みだけじゃなく 思い出にさえ嫉妬出来る。 和み&癒し系 milky way店主 シンヤ 無口な仏頂面美人 ヒサギ 一途に片思い中 ハルキ 風変わりな外国人 アルゼフ おネェで官能小説家 シズル ※単品でもお楽しみ頂けます※  

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop