禁止すれすれ!?恋愛
入居
 日曜日。

 今日からあたしは倉田家で暮らすことになった。

 引越しの人達がダンボールと大きい荷物を運んでくれる。

 浩太の寝室に置いてもらったそれらを整理していた。

 今日は浩太は仕事があって学校にいる。

 いま、この家にはあたしと裕介しかいない。

 裕介は荷物の整理を手伝ってくれてて、今ダンボールから小物を出してくれてる。

 あたしは服類を引き出しに移している。

 同じ部屋にいて、お互い黙ったまま黙々と作業をするからちょっと気まずい。

 あたしは半ば遠慮がちに声をかけた。

 
 「あの…ゴメンね。
 手伝ってもらっちゃって。」

 「別に……」

 「大変じゃない?」

 「丁度暇だったし……
 親父に手伝うように言われたから。」

 

 うーん…
 やっぱ空気が重い。


 
 「そっか。」

 「…………」

 
 すぐに会話が終了。

 話すことなんてそんなになくて、焦ってしまう。



 何話そう…



 と考えた結果。

 
 「裕介はさ、彼女いないの?」


 これぐらいしか思い付かなかった。

 
 「は?」

 
 裕介が手を止めて、あたしを見た。

 
 「いないの?
 それか好きな人とか。」

 「……さぁな。」

 
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