どうしてもママ、子供のまま。



ごめん。佑、ごめんなさい。
謝ることしかできない私を許して。



あふれる涙は、ゴメンの言葉を伝える口を遮るような量だった。



もう私…フラれて当然だなぁ。
何言われるんだろう。
次に佑が口にする言葉がどんな言葉か、不安だったけど予想はついた。




「なんだおまえ…そんなことで別れようなんて言ってたのかよ…」




『え?』




「んなもん、最後を俺にすればいい話だろ?なに?汚れたからとか思ってたの?」



佑の言葉に、コクン、と顔をふる。
だって…誰かにレイプされた女なんて…汚らわしいでしょ?嫌でしょ…?






「俺はお前自体が好き。だからそんなの気にしねぇ。それより自分の体、もっと大事にしろよ」


『佑…』







佑………あなた、なんていい人。
きっとあなた以上はいないよ。




「なんかあったら言え。今日は甘えていいから」



佑の優しい言葉は、まるで暖かいシャワーのように浸透する。
私の涙は、一旦止まってまた溢れた。







『佑………ゆっ…ごめ…佑ぅ…』


「なんだよ。俺はここにいるぞ」






佑の腕の中は、あったかい。
その暖かさは人工的過ぎない自然さで。
今の私には痛いほど落ち着いた。





その温かい優しさに寄り添うように、私の我儘はポツリとこぼれた。









『佑…』

「ん?」

『佑…あなたで埋めて。私を埋めて…心も体も……あなたで…全部…』

「おま…本気か?」

『いつかあなたが離れてっても、私ずっと佑が好き…』

「バカ。離れねーよ」






この言葉が、私の耳に入った最後だった。
私はそのまま、後ろへ引きずられた。
着衣ははだけ、どこも全部佑からのキスで埋まる。



全部全部、私の願い事は片っ端から叶えられた。
佑の体によって。





さっきの痴漢魔と、全く同じことをされる。
押し倒されて、脱がされて、キス…そして、中に出される。
同じことをされているはずなのに……体は佑だと反応する。




私と佑は、一晩甘い時間に浸った。
心も体も、あなたで埋まる。



私…………幸せ。

佑は、行為中、何度も私の名前を呼んでくれた。
私の返事は、甘い声で返る。




佑……私、本当に幸せ。
あなた以上はいないよ。




佑の手を固く握り締めながら、涙と幸せを噛み締めていた。

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