恋はしょうがない。〜職員室の新婚生活〜

運命の出逢い




桜野丘高校の離退任式は、3月の最終日に行われる予定だ。


真琴も4月になると休みに入ることになるのだが、「離任」するわけではないので、離任式の壇上には上がらない。


真琴が今担任として受け持っている生徒たちが卒業するまでに、現場に復帰はしないので、修了式の日、通知表を渡した後に別れの挨拶をした。


もうこんな風に教壇に立って会うことはできない生徒たちに対して、少し涙を流してしまった真琴だったが、生徒たちの方は、数日後に待ち構えている大イベントを前にして、真琴に同調するどころか「やる気」で目をらんらんと輝かせていた。


真琴が別れの挨拶をしても、真琴へ“はなむけ”の花束なども渡されることもなく、結局普通のロングホームルームのように終わってしまった。


―― 一年間、一緒に頑張ったのに、これで終わり…?


文化祭に体育大会、修学旅行まで一緒に行ったのに、生徒たちの素っ気なさに真琴は肩をすかされる。

一抹の寂しさを感じなくもなかったが、こればかりは生徒がしてくれることなので、自分から求めても虚しくなるだけだ。


気を取り直すために職員室の机でも整理しようと思ったが、もう既に片付いていて、何もする必要などない。



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