恋はしょうがない。〜職員室の新婚生活〜

やきもち





古庄が佳音に対して、ある意味甘やかしているとも言える態度を取る理由は、真琴だって十分理解している。

きっと自分が同じ立場でも、同じように対処するだろう。


でも、古庄が佳音と連れ立って職員室を出て行くのを目にするたびに、真琴の中には説明のつかないモヤモヤとしたものが蓄積されていく。


そのモヤモヤとしたものを、真琴は“つわり”で気分が悪いせいだと解釈した。



授業の時など生徒と接している時は忘れていられるこの胸の悪さも、気を張っていないときは一気に真琴に押し寄せてくる。

実際に今だって、そんな感じだ。


真琴はすぐれない気分と体を持て余して、思わず立ち上がった。
少し歩けば気分でも変わるだろうと、重い体を動かして、放課後日課にしている教室の見回りへと向かう。


依然として、隣の古庄の席は空いたままだ。

ここのところ、放課後古庄がこの席で新聞を読んでいることは、ほとんどなくなった。




中庭の木々もすっかり落葉して、学校はもう冬の装いを始めている。


日はすでに落ち、薄暗い校舎を歩いて、ひんやりとした空気を吸うと、幾分気分も落ち着いてくる。




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