恋はしょうがない。〜職員室の新婚生活〜




その気持ちを言葉にして渡したいと思っていたけど、真琴の中の感情はまだ整理されておらず、何も語りかけることが出来なかった。


さらに、食べ進めるうちに、やはりどんどん気分が悪くなり……、真琴はとうとううどんを半分ほど食べた頃、トイレへと駆け込んだ。


たった今食べたばかりの物を、一気に吐き出してしまう。
衝撃の余韻で大きな息を繰り返す真琴は、トイレにうずくまった。もう出す物などないはずなのに、再び強烈な吐き気に襲われる。

驚いて様子を見に来た古庄が、そんな真琴の背中をそっとさすった。


「すまない……。ほしくないって言ってたのに…無理に食べさせた俺が悪かった…」


古庄の言葉に、真琴は首を横に振って答えたが、古庄はますます悲痛な表情を見せた。


「つわりって、こんなに辛いもんなんだな。ろくに食べられないから、痩せてしまって……出来ることなら、俺が代わってあげたいよ」


古庄がこんな風にいたわってくれると、真琴は心が震えて、先ほどつまらないヤキモチから邪険にしてしまったことが、本当に申し訳なく思えてくる。



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