クリスマスデートから帰ってきたら、幼馴染みが豹変してしまいました。


「どこ行ってたの?これ、すぐそこのコンビニのケーキでしょ?」


予想に反してあまりに遅い帰りだった。

何かあったのかと心配してたのもあって、なんでこんなに時間が掛かったのかとつい責めるように希鶴に聞くと。



「………メリークリスマス」



希鶴はそういって、コートのポケットから取り出した何かをあたしの膝の上に放ってくる。


きれいにラッピングされた、ちいさな小箱。あきらかにアクセサリー系が入っていると思われる大きさだ。

しかもオトナっぽいシルバーの包装紙に赤いリボンの、クリスマス仕様のラッピング。



「もしかして希鶴、今これ、買いに行ってたの?」



女子にサプライズでプレゼントするとか、希鶴のキャラじゃない。本人もそれを自覚してか、ちょっと恥ずかしそうな顔してあたしに背中を向けてしまう。



けどよく見れば希鶴の額には汗が浮いていた。

たぶん急いで選んで買って、待ってるあたしのためにめっちゃ走って帰ってきてくれたんだ。


そう気付いた瞬間、どうしようもなくキュンってして。

あたしから希鶴の背中に抱きついていた。



「……ありがとう。今、すっごいしあわせ。来年はちゃんと、あたしも希鶴にプレゼント用意するね」



希鶴は『来年』って言葉だけでも十分だといわんばかりにやさしくほほえんでくれる。






夢に描いたクリスマスとは、現実はちょっと違ったけど。

それでも今年のクリスマスは、たぶんあたしの今までの人生の中でいちばんのクリスマスだ。





……どうか、来年のクリスマスも希鶴と一緒にいられますように。






~Happy Christmas to you , too!~



<end>


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