そっと、もっと、ぎゅっと~私に限り無い愛を~
「君が、藍子ちゃん?」

「へ?あ、はい、そうです」

その4人の中から、突然私に声をかけたのは。


「オレ、杉下航希、藍子ちゃんの一個上の先輩になるんだけど、

とりあえず、オレが藍子ちゃんの指導役だから、宜しくね」

そう言ってニコッと笑った航希。

私より、少し背が高いくらいだから165㎝くらいかな?

ジャニーズの櫻井君に似てて、爽やかなイケメンだ。


「よろしくお願いします」

そう言って微笑むと、航希も嬉しそうに微笑んだ。


「君のデスクはあそこね」

そう言って指差されたところへ行くと、その横のデスクで、

黙々と仕事中の人が一人。


「よろしくお願いします」

「・・・あぁ」

「・・・」

こちらを見ようともしないでそう言ったのは。


「澤田彬さん。俺の一つ上の先輩」

そうフォローしてくれたのは、やっぱり航希で。


残りの二人は、大事な話の最中なのか、


「あの二人は後で紹介するから」

そう言って航希は苦笑いしていた。
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