偽装シンデレラ~続きはオフィスの外で~
稜真さんは私を中に案内した。

食卓にはコンビニ袋。

「夕食は食べたのか?」

「いいえ」

稜真さんはコンビニの袋からお弁当とおにぎり、カップ麺を取り出す。

「もしかして…これが夕食?」

「悪いか?」

「悪いとは言ってませんが…御曹司でしょ?」

「御曹司がコンビニ弁当食ってはいけない法律あるのか?」

「法律はありませんが・・・」

キュルルル・・・と私の腹の虫が鳴った。

「ブッ…ウケるぞ。奈那子お前…腹減ってるのか?カップ麺あげようか?」

「え、あ…いただきます」

私は稜真さんにカップ麺を分けて貰った。

二人で食卓を囲んで、遅めの夕食。


「マジで?」

「はい・・・」

「そうか…父さんがね…俺よりも早く手を打ったのか・・・」

「このまま…濱部社長の厚意に甘えていいんですか?」

「いいんじゃない。姉貴に似た奈那子が可愛いんだな・・・」

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