偽装シンデレラ~続きはオフィスの外で~
さっきまで飲む気分にはなれなかったが、急にお酒が飲みたくなった。

俺は兄貴の持っていたビール瓶を奪い、そのままラッパ飲みする。

「どうした??稜真」

「急に飲みたくなった。今日はガンガン飲んでやる!!」

俺はやけっぱちに吐き捨て、瓶の中のビールを飲み干した。

「いい飲みっぷりだな。稜真」

「兄貴も飲めよ」

「はいはい」

今は何も考えたくない。

「稜真…ほどほどにしろよ」

「うるさいぞ!!柾貴。今日は俺がパーティの主役だ!」

「お前が主役!」

兄貴は新しいビール瓶を持って来た。

「酒でもいいぞ!!」

「見てて痛いんだけど…」

「何が痛いんだよ!?柾貴」

「別に…いい加減素直になれよ」

素直になれと言われても…
奈那子のスキなのは柚希さんで…俺じゃない。



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