偽装シンデレラ~続きはオフィスの外で~
チャペルを確認して次はホテルに戻って衣装合わせ。

「もう少し…胸の開いたドレスの方がいいと思う」

「何言ってんだよ!!?兄貴」

「お前もそう思うだろ?」

兄貴は奈那子の選ぶウエディングドレスに不満を漏らし、自分の好みを押し付ける。


「俺は別に…」

「俺が選ぼうか?奈那子さん」

「拓真さん…お二人の邪魔になってますよ」

小陽さんがうるさい兄貴を黙らせる。

「お二人で決めた方がいいと思いますよ」

俺と奈那子は互いに顔を合わせる。

「それもそうだな…奈那子…二人で決めるか・・・」

「稜真さんがそう言うんなら…従います」

「稜真に従うか…まぁ―邪魔者は消えようかな…」

「さっさと消えろ」

「お前に言われなくても消えてやるよ。じゃ今度は夕食でな」

兄貴は小陽さんに腕を引っ張られ衣装室から去った。

「全く」

「稜真さんもタキシードを決めないと」

「あ…俺の衣装か…そうだったな」

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