偽装シンデレラ~続きはオフィスの外で~
《8》大晦日の夜

奈那子side-

ショーとビュッフェを愉しんで部屋に戻ると急激に緊張感がカラダを襲う。

「言っとくけど、お前が物欲しそうにしてても何もしねぇから」

「私は別に…物欲しそうにしてなど…それは稜真さんの方でしょ?」

「俺は別に相手には困ってないよ」

稜真さんは皮肉げにそんな捨てセリフを残し、先にバスルームに入っていった。


*********

稜真さんと入れ違いにバスルームに入り、汗をシャワーで流し、バスローブを着込んで部屋に戻った。
稜真さんはバスローブのまま、一人掛けの藤の椅子に座ってスマホで弄る。

「今夜は俺ソファで寝るから…お前がベットに寝ろっ」

「あのダブルベットで一人で寝るんですか?」

「寂しいのか?別に寝てやってもいいけど…身の保証は出来ないぞ」

「わかりました…一人で寝ます」

私達は別々の就寝する。
濱部社長も私が亡くなられた娘の彩名さんに似てるから…実の娘のような感覚で接してくれた。

偽装で稜真さんの妻となった私は濱部社長の対処法に悩む。

カラダ全体を包むような柔らかなマットレス。

私は心地よすぎてそのまま数秒で眠ってしまった。





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