きっと、君を離さない
次の日、春香ちゃんはまたやってきた。
今度は花束を持って。
もしかして、毎日何かしら持ってくるつもりだろうか。
「あのさ、春香ちゃん」
「お見舞いの花ってどんなのがいいのかわからなくて」
「うん。ありがとう。えとね、来てくれるのは嬉しいんだけど、そんな毎回何かしら持ってこなくていいからね」
「いえ。私のせいでこんなことになったので。何かしないと気がすみません。でも、こんなことくらいしか思いつかなくて、ごめんなさい」
こりゃ、いくら言っても無駄みたいだな。
お金だって、そんなないだろうに。
今日の春香ちゃんはもちろん愛想笑いなんてない。
無表情に近い。
「あのさ、春香ちゃんのせいじゃないからね」
「いえ。私のせいです」
「なぜそう言い切る」
「そうだから」
頑固者め。
俺は、その議論も諦める。
「・・・春香ちゃんさ、一人にしないでって言ったでしょ」
「・・・」
「それって、俺に言ったの?」
それとも、他の誰か?