きっと、君を離さない



「春香の事、俺が絶対に幸せにしますから」



悠斗は、続けてそう話す。
横で聞いている私は、少し照れくさい。



「頼りないけど、俺、春香の事守るから」





健太・・・。
もしかしたら、健太が悠斗に出会わせてくれたのかな?



私がいつまでも後ろばかり向いているから。
私に健太がくれた、プレゼントなのかな?






「だから、俺に春香をください」





悠斗の横顔を見上げた。
真っ直ぐと健太のお墓を見つめ、堂々と言い放つ。





「・・・いこっか」




しばらく見つめていた悠斗が私に向き合ってそう言う。
私は、頷いて立ち上がった。






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